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エースホテル・ニューヨーク(Ace Hotel New York)ひとり旅宿泊レビュー

人が集まることでケミストリーが起こるホテルに泊まってみた

2018年10月下旬、人生2度目のニューヨークひとり旅で、マンハッタンのミッドタウンにある「エースホテル・ニューヨーク」に4連泊しました。

数年前にオレゴン州ポートランドで同じ系列の「エースホテル・ポートランド」に立ち寄った時、「いつか泊まってみたい!」と思っていた憧れのホテルです。

エースホテルはポートランドやニューヨークのほか、ロサンゼルスやシカゴ、ニューオーリンズなど全米各地に展開しているほか、2020年6月には京都に「Ace Hotel Kyoto」がオープンしました。

<img src="ace hotel new york.jpg" alt=“エースホテルニューヨーク"/>

エースホテル・ポートランドのラウンジ。雑誌などでよく取り上げられている。

もとは単純に「インテリアがカッコいいから」というだけでエースホテルに憧れていたのですが、佐久間裕美子氏の著書『ヒップな生活革命』(朝日出版社)によると、エースホテルは「人が集まることでケミストリーが起こる場所」「クリエイティブな人たちが集まって経験を共有できる場所」を目指して作られたホテルなのだそうです。

さしてクリエイティブな人生を歩んでいない私にはハードルが高めですが、「ケミストリーを起こすべくして作られた空間」というのを見てみたいと思い、今回宿泊してきました。

●この記事は、2018年10月の記事を再編集したものです。

直前予約がお得!?エクスペディアで前日に予約して、1泊あたり21,617円

ずっと泊まってみたかったエースホテルなのですが、ひとり旅のお宿としては少々お値段が高めです。

前年に同じくニューヨークひとり旅で滞在した「Pod51」というホテルは、バス・トイレ付きの部屋で1泊2万円程度だったのですが、エースホテルは最も安い部屋で1泊3万円超え。

ホテルランクで言えばPod51は三ツ星で日本で言うユースホステルに近い宿泊施設、Aceは四ツ星(しかも立地条件が抜群に良い)で妥当な価格差です。

そもそもマンハッタンのホテルの宿泊費は往往にして高いので仕方ないのですが、それでもひとり旅で3万円×4泊はツラい。と言うわけで、いったんはエースホテル宿泊を断念しました。

しかし、諸事情あった末に宿泊前日にエクスペディアで検索してみたところ、なんと1泊2万円ちょっとのお値段でエースホテル・ニューヨークを予約することができました。

この最安値で予約できる部屋種別は「Bunk Bed Room」という2段ベッドのお部屋のみ。ひとり旅に2段ベッドなんて無駄でしかないのですが、何でもいいからエースホテルに泊まりたかったので、このプランで予約。

宿泊当日の朝、チェックインには早過ぎる時間だったので、とりあえず荷物だけ預かってもらうためにホテルのフロントに立ち寄ったところ「ベッド1台の部屋の部屋に変更しますか?」と嬉しいオファーをいただき、追加料金なしでダブルベッド1台のお部屋(ホテルのホームページによるとmini roomという部屋)に変更してもらえました。

しかも朝8時だと言うのに、その場でチェックインさせてもらえました。実は前日に泊まっていたAirbnbがかなり残念な物件で、疲れ果てた状態でエースホテルに流れ着いたところので、朝から清潔なお部屋とバスルームが使えたのはすごくありがたかったです。

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宿泊したmini roomの室内。

眺望はいまいち・・・でも、マンハッタンの住民になった気分が味わえる部屋

私が宿泊した部屋からの眺めはイマイチでした。向かいのお部屋の窓が見えるだけの完全なる「Windowsビュー」です。ブラインドを上げちゃうと部屋の中が丸見えです。

他の宿泊者のレビューや公式サイトによると、エンパイアステートビルなどが見える眺めの良い部屋もあるので、こだわり派の方は眺望も指定したほうが良いかと思います。

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部屋の窓から見える窓たち。

今回宿泊したお部屋で、私が特に気に入ったのはバスルーム。アンティークな感じだけど、ちゃんと清潔で、男っぽいデザインなのに、どこか可愛らしさもあります。

シャワーだけでなくバスタブもあるので、ゆったりバスタイムが楽しめました。気分は海外ドラマの主人公です。

アメニティはエースホテルと縁の深い「Rudy'sバーバーショップ」のシャンプー、コンディショナー、ボディソープが用意されています。歯ブラシは無いので持参必須です。

バスローブがこれまたステキで、スウェット素材でフードが付いていてめちゃくちゃカワイイ。カナダのバンクーバーの「wings+horns」というブランドで、エースホテル専用に作ってもらっているのだそう。

1着144ドル(約15,840円)で購入も可能です。結構いいお値段。※2020年7月に確認したところ、160ドル(約17,600円)に値上がりしていました。

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バスルーム。バスタブのちょうど真ん中にシャワーがある。

写真からなんとなく伝わってくるかと思うのですが、部屋の中は朝から晩までけっこう暗めです。ホテルの共有スペースである廊下やロビーも全てが照明抑えめ。100年以上前に建てられたアンティークな建物やインテリアの雰囲気にすごく合っていると思います。

個人的には自然光がバァーっと入ってくるような部屋のほうが好みなので、この暗さはちょっと合わなかったですが。

その他に、お部屋には「あったら嬉しいアイテム」の定番、ミニ冷蔵庫と電気ケトルがありました。ただ、無料のティーバッグやコーヒーはないです。「部屋で1人でコーヒー飲んでないで、1階のスタンプタウンコーヒーにでも行って新しい出会いを探しな」ってことでしょう。

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ちょっと薄暗い廊下。

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フロント。ボザール建築の古い建物を活かした内装。

駅徒歩3分!地下鉄のR線とW線が利用できる観光に便利な立地

エースホテルニューヨークの所在地は、20 W 29th Street New York, NY 10001。

分かりにくいので日本風に言うと「エンパイアステートビルのそば、最寄駅は地下鉄ブロードウェイラインの28th Street駅」といったところです。(エンパイアステートビル展望台に行ってみた感想を別の記事で詳しく紹介しています。

この立地に滞在中かなり助けられました。ニューヨークの劇場や美術館はセキュリティが空港並みに厳しく、大きな荷物や飲食物は持ち込めませんが、エースホテルはマンハッタンのど真ん中にあって、どこに行くにも便利な立地なので、「ショッピング→ホテルに荷物を置く→観光に繰り出す」という動きが可能。街歩きの機動力が格段にUPするのです。

しかも駅からホテルまで徒歩3分という近さで、夜22時以降も比較的人通りが多く明るいストリートなので、ミュージカル鑑賞などで帰りが遅くなっても安心です。

ホテルから徒歩5分、コリアンタウンでアジア飯を満喫!

エースホテルのすぐ近くにはコリアンタウンがあり、韓国料理店(焼肉はもちろんのこと、スンドゥブやスウィーツなども)が軒を並べています。

遅くまで営業しているお店が多くて便利ですし、アメリカンな料理に胃が疲れてきた頃に行くと最高に癒されます。

今回私が利用したのは西海岸を中心に人気のスンドゥブ専門店BCD Tofu House(BCDトーフハウス)。東京の新大久保にも出店していたことがあるお店です。

店内は2階建でかなり席数多め。雰囲気はイオンモールの中にテナントで入っているレストランみたいな、若者やファミリー層が集まるお店です。

こちらで注文したのが、キムチスンドゥブとスパークリングウォーター。お値段はディナーで2,000円くらいでした。

スンドゥブには白ご飯と大量のおかずが付いてくるので、サイドメニューを注文しなくても十分お腹いっぱい!謎の魚の揚げ物(サイズ感は鮎)があり、恐る恐る食べてみたのですが、意外と美味しかったです。キムチも美味なり。

スンドゥブがもっと熱々グツグツだとなお良かったなぁ。アメリカは猫舌の人が多いらしいので、きっとアメリカ仕様なんでしょう。

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キムチスンドゥブとセットのおかず。

ホテルで買える朝食!ニューヨークスタイル・ベーグル

エースホテルの1階にあるベーグル専門店のブラックシードベーグルズ(Black Seed Bagles)で、ニューヨーカーの朝食の定番、ベーグルを購入できます。私も宿泊中に一度利用してみました。

注文したのは、超ド定番なエブリシング(胡麻、塩、ポピーシード、ガーリックなどがトッピングされたフレーバー)のトーストにクリームチーズを挟んだ組み合わせ。これで気分は朝からニューヨーカーです。

お味は「また食べたい!」ってくらいの激ウマではなく、まぁ普通です。1回食べれば満足でした。

このほかに、ホテル内には人気コーヒーショップのスタンプタウンコーヒーロースターズ(Stumptown Coffee Roasters)があり、朝のカフェイン調達もササッとできます。

ここのコーヒーを購入してラウンジで飲むのがエースホテルの定番スタイルかと思いきや、皆さんロビーではスタバなど各自お好きなドリンクを持ち込んで自由に楽しんでいる様子でした。

ホテルラウンジでヒップなニューヨーカーになりきる!?

ホテルのラウンジには、大きなソファ、一人がけの椅子、コーヒーテーブル、充電可能なテーブルなど、様々なスタイルの「座る場所&テーブル」が用意されており、宿泊者に限らず誰でも、この空間でおしゃべりしたり読書したり作業をしたりと思い思いの時間を過ごしていました。

私もスタンプタウンのチャイラテを飲みながら(スタンプタウンのコーヒーは苦くて好みじゃなかった)家宝のMacBookを開いて旅行記でも書こうじゃないかと思い、ある晩いそいそとロビーに繰り出してみました。

しかし、斜め前に座ったお兄ちゃんが、隣のお姉さんに大声で武勇伝を語っているもんだから、全く集中できませんでした。

どうやら、仲間や恋人とのおしゃべりを楽しみたい人にはいい感じの空間ですが、一人で黙々と作業をするのには向いてないようです。やっぱり「知らない人に出会う」ケミストリーを起こすための場所ですものね。もし自分の職場や家の近くにこんな空間があるといいなぁ。

まとめ:宿泊してみて、特に良かったことは「雰囲気」と「立地」

今回の旅でエースホテルに初めて宿泊して、特に良かったと思ったのは次の2点です。

雰囲気が良い・・・旅先のホテルは予算が許す限り「印象に残る素敵なホテル」を選びたい派なので、エースホテル・ニューヨークはそういった意味では私の希望にすごく合ったホテルでした。

ひとり旅向けの小さなお部屋・価格でこのオシャレさは、なかなか絶妙だと思います。(最近日本でも若い人や外国人観光客向けにこういうスタイルのホテルは増えているようです)

立地条件が良い・・・交通の便が良すぎました。ちょっと宿泊料金が高かったとしても、タクシーやUberの料金を考慮すれば全然元が取れます。滞在中、ブロードウェイミュージカルを3回観に行きましたが、夜公演でも徒歩や地下鉄で帰ってこられる距離と周辺環境がありがたかったです。

もし、家族や友人からニューヨークでのオススメのホテルを尋ねられたら、エースホテル・ニューヨークを勧めます!

ただ、シティホテル的なお上品なホテルではなく、日本でいうところの「コンセプトホテル」に近いスタイルなので、人によって好みは分かれると思いますが。

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