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川奈ホテル(静岡県伊東市)に子連れで宿泊〜海が見える古城で過ごす休日

ゴルファー以外も楽しめる!伊豆半島のクラシカルなリゾートホテル

伊東市川奈の老舗「川奈ホテル」へ、1歳の息子を連れ、親子3人で2泊してきました。日本有数のゴルフコースがあり、フジサンケイレディスクラシックが開かれることでも有名。私も夫もゴルフはしませんが、川奈ホテルにはゴルフ以外にも、歴史的な建物や絶景、さらにはオシャレな温泉施設まであり、充実した滞在が楽しめました。

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ロビーの向こうにはガーデン越しの海が見える。

この記事では、川奈ホテルの概要、子連れ向けの設備やサービス、館内施設などについて、子連れでの滞在をとおして気付いたことを紹介します。●この記事は2020年8月時点での情報です。

川奈ホテルってどんなホテル?〜男爵の別荘として開発されたゴルフリゾート

「このメインロビーのことだけでも、詳しくお話しすると1時間はかかります」

滞在2日目の夕刻、シャンデリアがオレンジ色に灯るロビーで、ご年配のホテルマンがこのホテルの歴史について語り始めました。メインロビーは相模灘を見渡す大きなガラス窓と暖炉があり、まるでヨーロッパの古城のような重厚感ある空間です。詳しいお話は、実際に城(ホテル)の守り人から聞いていただくのが一番なので、ここでは簡単に、川奈ホテルの生い立ちを紹介します。

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ホテルのメインロビー。

創業80年を越える川奈ホテルを建設したのは、大倉財閥2代目トップの大倉喜七郎男爵です。とてもハイカラな人で「バロン・オークラ」と呼ばれていたとか。ホテルオークラの創業者としても有名です。

イギリスに留学したバロンは、英国貴族の田舎暮らしのお屋敷に憧れて、川奈ホテルをつくりました。川奈ホテル本館には開業当時のまま受け継がれているものも多く、ハイカラなバロンのこだわりがいたるところに見られます。

1998年からプリンスホテルの子会社となりましたが、実際に宿泊してみると、プリンス感はほとんど感じられませんでした。公式予約システムがプリンスホテル&リゾーツのものだったり、レストランにプリンスのロゴが入った醤油が置いてあったりする程度です。むしろこだわりの英国趣味のインテリアや、川奈ホテルの鷲の紋章がいたるところに掲げられていて「ここはバロン・オークラのホテルなのだ!」という印象が前面に出ています。変な例えですが、小田原城を見て「北条氏の城だ」とは思うけれど、「小田原市の公共施設だ」とは思わないのと同じではないでしょうか。

客室数は本館・新本館あわせて全100室と、案外こじんまりしています。そう言ったところも含めて、川奈ホテルは、プリンス傘下にありながら、「リゾートホテルに泊まりに来た」というよりかは、「バロンのお屋敷・古城にお招きしてもらった」という錯覚を感じさせる、不思議なホテルです。

子連れで宿泊する際にチェックしておきたい、客室の設備や館内サービスについて

ベビーベッドの貸し出しは無料です。「ベビーベッドの貸し出しは1歳まで」というホテルが多いなか、川奈ホテルでは1歳を過ぎていてもベビーベッドを貸してもらえました。うちの息子は1歳2ヶ月になった今でも、毎晩ベビーベッドで寝ているので、これはとても助かりました。

事前にホテルから、「旧式のベッドなので、(ベッドの)床の高さを変えられない」と聞いてはいましたが、実際にかなり使いこまれた年代物のベビーベッドでした。床の高さについては、うちの子(身長80センチ)が立ち上がっても乗り越えられない高さの柵でしたので、まったく問題ありませんでした。子供用館内着やスリッパなども、リクエストに応じて用意していただけるそうです。

部屋のお風呂には、シャンプー、コンディショナー、ボディソープのほか、泡タイプの洗顔石鹸がありました。洗い場はありませんが、ハンドシャワーだったので子供をお風呂に入れるのに問題ありませんでした。大浴場もありますが、オムツをしている子供は入れません。

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客室のバスルーム(本館ガーデンビューツイン)。

客室内に湯沸し用の電気ケトルはありません。コーヒーメーカーでお湯を沸かせますが、粉ミルクの調乳にはちょっと使いにくかったので、電気ポットを貸していただきました。

ホテルで使用しているお水は、バロンが川奈ホテルのために天城からひいた、ホテル自慢の「川奈のおいしい水」です。ミネラルが少なく、クセのない軟水。念のため確認しましたが、「客室の水道も同じ水を使用しているので、安心してお飲みください」とのことでした。ホテル内には自動販売機が無く、ペットボトル飲料などは地下の売店が18時で閉まったあとは購入できません。客室内にピッチャーがあるので、氷(無料)で冷やした「川奈のおいしい水」をひたすら飲んでいました。蛇口から出てきた水がそのまま美味しく飲めるなんて、都会では考えられない贅沢です。

売店の商品は、水着(大人用・子供用両方あり)が販売されている他は、お土産品がほとんど。ホテル周辺にも、日用品や食料品が調達できるコンビニなどはありません。おそらく3キロほど離れた川奈駅前の東急ストアが最寄りの商店です。ベビー用品は追加調達しないで済むよう、念入りに準備したほうが良さそうです。

今回の宿泊は、夏休み期間中だったため、ヨーヨー釣りなどの縁日(有料)や、ファミリールームが開設されていました。ファミリールームには、小さな子供向けの室内用すべり台や、卓球台、折り紙やお絵かき道具、小学生向けの本、ベビーベッドまで用意されていて、充実していました。

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ファミリールームの様子。

客室について〜本館の客室は狭かった&エアコンの温度調整が出来なかった

宿泊料金は、大人2人と幼児(布団・食事不要)、平日2泊3日朝夕食付きで、81,600円(Go Toキャンペーン適用前の価格)でした。楽天トラベルから予約しました。

お部屋は本館ガーデンビューツイン。今年リニューアルされたばかりなので、この部屋を選びました。エキストラベッドを入れて3名まで泊まれるとのことだったので、予約の際に部屋の広さについて深く考えなかったのですが、想像以上に手狭でした。予約サイトに「26.4平米」とちゃんと記載されてあったので、こちらの落ち度でしかないのですが。

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2020年春にリニューアルされた、本館ガーデンビューツインの客室。

参考までに、以前ニューオータニ東京で子連れで宿泊したお部屋は27.3平米でした。伊豆の大自然に抱かれた広大な敷地を持つホテルに来たのに、都内一等地のホテルより狭い部屋に泊まることになってしまったよ!新本館のお部屋は最低でも約29.7平米はあるので、新本館にしておくべきでした。

アップグレードしようにも、移動が面倒ですし、GoToキャンペーン適用との兼ね合いのことも頭をよぎり、結局この部屋に2泊しました。夫婦2人だけなら良いですが、子供と宿泊する時は、部屋の広さは重要なので、今後老舗ホテルに泊まるときは、部屋選びは慎重にしようと思います。焼け石に水ですが、ベビーベッドの配置を変え、家具を端に寄せてみたところ、ちょっとだけ広く使えるようになりました。

肝心のリニューアル後の内装ですが、ブラウン系でまとめられ、都会的な雰囲気のアート(ホテル本館ロビーの白黒写真)が飾られた、スマートな雰囲気のインテリアでした。ホテルのパブリックスペースのような重厚感ある感じではなく、例えるならインテリアショップの「Francfranc」的な印象です。枕元にコンセントが複数配置されているなど、狭いながらも使いやすいレイアウトでした。バスルームは、素人目に見るに、中身を全部取っ替えた訳ではなく、シャワートイレや水栓など、水回りを中心に部分的な改装がされてあるようでした。

客室の壁にはエアコンの調整パネルが設置されています。肌寒かったので設定温度を上げてみたものの、全館空調のようで室温は変わらず。エアコンをオフにして寝たところ、今度は逆に暑くて、夜中に目が覚めてしまいました。新本館のほうのエアコンはどうなっているのか分かりませんが、次に泊まる時は、エアコンが要らない気候の良い時期にしたいと思います。

ホテル内のレストランについて

今回、ホテル内のレストランは、朝食で「メインダイニング」と「グリル」、夕食で「グリル」、昼食と喫茶で「サンパーラー」を利用しました。

朝食は洋食と和食で会場が異なります。今回は2食(朝・夕)付きプランで2泊したので、両方の朝食会場を利用してみました。朝からゴルフに繰り出す客が多いためか、私たちが朝7時半頃行った時にはすでに賑わっていました。洋食会場のほうが人気のようで、中に入れるまで10分くらい待ちました。

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洋朝食会場のメインダイニング。

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洋朝食のオムレツ。

洋食会場の「メインダイニング」は、ロイヤルブルーのカーペットと赤いベルベットのカーテン、アイボリーの壁とマホガニーの梁や柱が調和した、中世のお城のような雰囲気。朝食はセットメニューで、ジュースの種類や卵の焼き方、付け合わせ(ベーコンとハム、もしくはスモークサーモン)を選ぶことができました。

オムレツには、川奈ホテルの紋章が焼印されています。食器類も麻のテーブルクロスも、全てがゴージャス。さすがバロンのホテルの朝食です。小さな子供を連れて行くのはちょっと気がひけるくらいの豪華さですが、我々以外にも、子連れ客は数組いました。子供用の椅子(ホールドベルト無し)もありましたし、食事・布団不要の1歳児にもジュースを用意してくれたり、パンを多めに持って来てくれたりと、とても歓迎していただけました。

和食会場の「グリル」は、メインダイニングと比べるとかなりカジュアルですが、白と黄色のテーブルクロスがピシッと掛けられた本格派。大きな窓からは、海を見下ろすパノラマビューが楽しめます。こちらにもキッズチェアがありました。

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和朝食会場のグリル。

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アジの干物が美味しい和朝食。

和朝食は、お盆でサーブされる定食スタイルで、伊東の名物である美味しい魚の干物が楽しめます。こちらの会場では、子供用にお味噌汁とご飯を用意して頂けるとのこと。息子は普通の硬さのご飯はまだ食べられないので、結局ご飯の代わりにパンをいただきました。わがままを言って申し訳ない。和食会場は、洋食会場と比べると空いていて、何だかホッとするアットホームな雰囲気。私たちの他にも家族連れが多かったです。

今回の宿泊プランは「グリル」での夕食付きでした。ディナーの時間帯でも子連れ客が数組おり、1歳児連れでもそんなに気兼ねすることなく食事できました。息子は、普段なら眠気で機嫌が悪くなる時間帯でしたが、スタッフさんたちが何度も息子に話し掛けたり手を振ったりして、フレンドリーに接してくださったので、すごく助かりました。

ディナーは「和洋折衷コース」ということで、お造りやステーキなどが楽しめる、結婚式場のお料理のような内容でした。2連泊だったので、2日目はお造りが煮物に変更になったり、サザエがアワビに変更になったりと、少しずつ内容が変わっていました。メインも牛フィレステーキから魚料理に変更可能。迷った挙句、魚料理をいただきましたが、とても美味しかったです。海が近いので、シーフードのレベルが高いです。私は全体的に味も量も満足でしたが、メインのステーキが50gと少なめなので、男性にはちょっと物足りないかもしれません。ステーキは追加料金1,100円で100gに変更可能です。

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グリルでの夕食。1日目と2日目とでメニューが少しずつ変わる。

「サンパーラー」では、サンドウィッチなどの軽食や、ホテルオリジナルのスイーツが楽しめます。古い写真のままの姿をとどめる、美しいガラス張りのティールームです。予算はランチが2,000円〜、喫茶が1,250円〜(サービス料別途10%)。

今回、昼食でいただいたのは、特製デミグラスソースの「オムライス」(2,200円)で、マリリン・モンローが新婚旅行で宿泊した際に、ルームサービスで食べたものを再現したレシピ。サラダとコーヒー・紅茶付きです。ふんわり卵で包まれた正統派オムライスで、中身はケチャップ味のチキンライス。メニューに載っている写真の印象よりも、かなりボリューミーでした。果たしてモンローもこれを全てたいらげたのか?!

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午後の陽射しが心地よいサンパーラー。

ティータイムでサンパーラーを利用した際は「伝統のバヴァロワ・オ・フリュイ」(コーヒーor紅茶付き、1,550円)を注文。ショーケースに並ぶ姿に一目ぼれしました。甘さ控え目のバヴァロワに、フルーツをゴージャスに盛り合わせた一品です。見た目だけじゃなくお味も最高。都会のデパートのフルーツパーラーで食べたら、単品で2,000円以上はしそうなクオリティでした。

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「伝統のバヴァロワ・オ・フリュイ」(コーヒーor紅茶付き、1,550円)

温泉施設「ブリサマリナ」について

宿泊客専用の温泉施設「ブリサマリナ」は、スペイン語でsea breezeという意味。追加料金なしで利用できます。海が見える内風呂と、インフィニティな露天風呂、リラクゼーションルームを備えています。2014年オープンの新しい施設で、お掃除も頻繁に行われており、とても清潔感がありました。泉質は「カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物温泉」です。

うちの息子はオムツなのでブリサマリナには入れませんでしたが、ここのお風呂は、ひとりで浸かってゆったり寛ぐのが最上の過ごし方だと思いました。滞在中計4回も入ってしまいました。リラクゼーションルームは、男女共用の他に女性専用もあります。風呂上がりに、高級感のあるソファの上で、ダラダラのんびり過ごせます。

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ブリサマリナのリラクゼーションルーム。

平常時はお風呂場にタオル類が準備されていて、行きも帰りも手ぶらで行けるのですが、現在は新型コロナ対策のため、お部屋からタオルを持って行く方式になっています。サウナはお休み中、パウダールームの常備品はドライヤー以外撤去されていました。余談ですが、ドライヤーは、お部屋のものも、ブリサマリナのも、ちょっとショボいタイプでした。せっかく高級感のある温泉施設なので、もっとパワフルなドライヤーに変えて欲しいなぁ。

プールやジムなどの館内施設について

ホテル前庭の屋外プールは、25m、15m、こどもプールの3つがあります。利用料金は大人2,200円、子供(3歳〜小学生)1,100円です。わが家は子供がまだ小さいので利用しませんでした。プールは、ホテル内の飲用水同様に天城から引いた水が使われており、水質が良いと評判だそうです。ハワイアンミュージックが流れるなか、みなさん優雅に楽しんでおられました。今時珍しく、とびこみ板が設置されているので、小学生くらいの子供は喜びそうです。プールの営業は夏季限定で、2020年の夏の営業はすでに終了しました。

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水質が自慢の屋外プール。

ホテルのジム(フィットネスルーム)は、ゴルファー向けのトレーニングマシンを設置するなど、川奈ホテルらしいこだわりも。有酸素運動系のマシンをはじめ、レッグプレスや背中・胸の筋トレマシン、ストレッチ系のマシンやバランスボールなどもあります。新型コロナ対策のため、利用時はマスク着用、一部マシンはソーシャルディスタンス確保のため使用できませんでした。

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フィットネスルーム

おわりに

いかがでしたでしょうか。川奈ホテルは、ゴルフをしない人でも、歴史的な建物、オーシャンビュー、クラシックな洋食や新鮮な海の幸、オシャレな温泉施設と、あれこれ楽しめる欲張りなクラシックホテルです。伊東駅からの送迎バスがあるので、電車でぷらっと行けてしまうのもGOOD。

川奈ホテルで、私が特に魅力的だと感じたのは、歴史ある建物それ自体ではなく、それを守り続けている、スタッフの方々の仕事ぶりです。建物自体は、僭越ながら「ここはリニューアルしたほうがいいんじゃないかな?」なんて思ってしまう箇所もあります。パブリックスペースのお手洗いとか、地下の廊下の壁とか窓のサッシとか。

でも、そんなちょっとボロい(失礼)箇所でも、埃ひとつ落ちておらず、綺麗に保たれていました。館内で働くスタッフさんたちの所作や気配りといった働きぶりも、すごく美しいです。我々が訪問したのは夏休みとはいえ平日でしたし、今年は新型コロナのこともあったにも関わらず、私が想像していた以上にお客さんが多く、活気がありました。「今あるハードをどのように魅せるか、盛り上げるか」は、その場にいる人間の働きに依るところが大きいことを、川奈ホテルに証明された気がします。

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ホテル外観。ゴルフコースへと続く美しい芝生の庭が広がる。

わが家では最近、川奈ホテルも参加している「クラシックホテルパスポート」のスタンプを集め始めました。3年以内に加盟ホテル全9軒泊まればペア宿泊券、4軒泊まればペアお食事券がプレゼントされます。Go Toキャンペーンも活用しつつ、まずはお食事券目指してクラシックホテル巡りを楽しみたいと思います。先日宿泊してきた、横浜のクラシックホテル「ホテルニューグランド」についても、子連れで宿泊した体験を別の記事に詳しく紹介しています。あわせてごらんください。

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